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コンサルタントの現地レポート

能力強化という本質

2017年12月22日
アジア
パキスタンパキスタン国シンド州持続的畜産開発プロジェクト
現地の酪農家に対して適正技術の普及に取り組んでいる当案件ですが、支援を継続していくためには、現地の政府職員の育成が欠かせません。 案件の実施機関である畜産局ですが、大半が技術者気質の獣医師職員であり、案件を計画・評価したり、報告書を執筆したり、マニュアルに則って効率的に業務したりといったことには慣れていません。そのため当案件では、こうしたテーマについての能力強化研修をこれまで4年間、延べ400名以上の職員を対象に行ってきました。研修を通じた学びは現場で実践されています。また、一部の職員は講師として養成され、今後は外部の専門家ではなく、職員自身による研修も始まろうとしています。 こうした変化を通じて、最近では「適切な人材配置がされていない」「キャリアパスが不明確」といった局内の人材開発のあり方に関する問題提起もされるようになりました。案件では現在畜産局の人材開発戦略を策定するための研修も実施しており、職員達が自らの手で戦略を練り上げている最中です。 このように現地の人々が自分達の力で課題を解決できるようその能力強化を手助けしていくのが、当案件に限らない技術協力の本質であると考えています。

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