時代はとても大きな転換期を迎えている、といえるのではないでしょうか。
日本経済はバブル崩壊後の「失われた30年」から脱し、ようやく動き出そうとしています。歯車が再び回り出すのにこれほど長い時間がかかることを私たちは思い知らされました。だからこそ、私たちはこの機会を逃さず確実に上昇気流に乗っていく、日本を乗せていかなければならないと考えます。景気が上向けば、海外市場に勝負をかけようとする日本企業や個人も増えてくるはずです。少しずつですが、起業家やスタートアップ企業が増えていることも実感します。日本には世界に役立つ技術、世界で通用する技術がまだまだ埋もれています。そうした技術と志を持った多くの企業が海外でたたかい、成功し、強い日本を取り戻していく。日本中がそれを支える仕組みをしっかりと構築していく。それこそが今、日本全体に求められていることだと考えます。
その世界はしかし、さまざまな地域で深刻な紛争や対立が起こり、混沌としつつあります。地政学的なリスクが増大し、どの国や機関も地域の安定を維持できる力を失いつつあります。多文化共生が盛んにうたわれるようになってきましたが、それはすなわち、それぞれの国や地域の文化習慣や宗教の違いをお互いに認め、尊重し合うことに他なりません。果たして今、それが実現できる世界に向かっているのでしょうか。このままでは世界はまったく逆の方向に進んでしまうのでは、と危惧します。
私たち開発コンサルタントには、日本企業が海外で活躍できるよう支援し、ひいては日本経済の成長の一翼を担うとともに、ODAを通じて途上国の成長を支援し、よりよい社会をつくるために貢献する、そうした大きな役割と自負があります。世界中のさまざまな地域で人々と語り合い、個々が持つ価値観を理解し、尊重しながら一人一人の幸福感を追求することで、その地域の安定と成長のきっかけをつくる、それが私たちの考える国際協力であり、私たちの存在意義でもあります。