KMC人権方針
1. 基本的な考え方
- KMCは「地域づくり、人づくり、組織づくり」を通じて、地域が経済的、社会的にバランスよく発展し、地域住民が幸福を感じられる社会の実現を支援すべく、世界70か国以上の人々と仕事をしてきました。
- KMCの使命は、社会的に脆弱な立場に置かれている人たちを含む地域の人たちすべてが、その潜在能力を十分に発揮できるよう支援することにあります。私たちは、事業を通じて、受益者たちの人権を守るだけでなく、彼ら自身が権利を守るための能力を獲得するよう支援します。そして、顧客、取引先、役職員との対話を欠かさず、ともに協力してKMCのバリューである「品質と品格、輪と和、そして挑戦」を追求することで、KMCのミッションである「地域が経済的、社会的にバランスよく発展し、地域住民が幸福を感じられるような社会の実現」を目指しています。
- 一方、私たちは、事業を行う過程で、関係する人々の人権に対し、直接的又は間接的に、正の影響のみならず、負の影響(以下、人権リスク)を及ぼす可能性があることを認識しています。
- そこで、ビジネスに関わる全ての人の人権を尊重するために、「KMC人権方針」(以下、本方針)をここに定め、人権尊重の取組みを推進していきます。
- 私たちは、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」(UNGPs)を実行の枠組みとし、人権への負の影響を評価・対処するという人権デュー・ディリジェンス(以下、人権DD)及び人権侵害の被害者への救済のアクセスの確保に努めます。
- これに加えて、KMCの使命を果たすために、社会的に脆弱な立場に置かれている人々の人権の維持を積極的に支援することを目指してまいります。
2. 適用法令
事業を行うそれぞれの国または地域における適用法令を遵守します。国際的に認められた人権と各国の法令に矛盾がある場合には、国際的に認められた人権の原則を可能な限り尊重することに努めます。
3. 適用範囲
本方針は、KMCのすべての役職員に適用します。また、事業に関係するすべての顧客、取引関係者(サービス提供業者、カウンターパート(※)、連携機関)に対しても、本方針の理解・遵守を求めます。特に途上国において人権への負の影響が重大である可能性が高いことにかんがみ、まず途上国における事業を中心に取組みを進めてまいります。
※政府開発援助(ODA)事業などにおいて技術移転の対象となる相手国行政官や技術者をカウンターパートと呼ぶ。
4. 推進体制
社長を責任者とし、事務局として「ビジネスと人権」チームを設置し、方針の推進をめざします。
5. 人権DD・救済
社長を責任者とし、事務局として「ビジネスと人権」チームを設置し、方針の推進をめざします。
- 事業における人権リスクが高い分野を洗い出します。
- 人権リスクを早期に発見、防止するためのアクションリストを作成し、実施します。
- 毎年、上記を用いた人権リスクの評価とモニタリングを実施します。
- 人権尊重の取組みを見える化するための指標を設定します。
- 役職員向けの啓発活動を実施します(勉強会、社内報を通じた啓発)。
- 顧客、取引関係者(サービス提供業者、カウンターパート、連携機関)に対しても、本方針を示し、理解と協力を求めます。具体的には、契約などの合意文書に人権に関する条項を加えるようにします。
- 「ビジネスと人権」チームが人権にかかる相談を受け付けます。
- 人権リスクが現実化した事例が発生した際は、対話と適切な手続きを通じてその救済に取り組みます。
6. 情報開示
人権尊重の取組内容とその進捗をウェブサイトで公開します。
7. ステークホルダーとの対話・協議
人権にかかる問題の多くは、当事者同士の対話不足に起因するとの理解の下、ステークホルダーとの密な対話と相互理解に努めます。
8. 人権における重点テーマ
KMCは、以下の3つを重点分野とし、事業を通じた人権に関する負の影響を減じ、役職員や顧客、取引関係者(サービス提供業者、カウンターパート、連携機関)、そして受益者がその潜在能力を最大限発揮できる社会の実現を促進します。
- ハラスメント防止を含む不当な労働慣行の防止
役職員、事業対象国で雇用する現地スタッフ、受益者、取引関係者(サービス提供業者、カウンターパート、連携機関)、において、あらゆるハラスメントを防止し不当な労働慣行を防止・是正します。
- 差別の防止・多様性の尊重
個人の人権と人格を尊重し、人種、宗教、性別、性的指向、年齢、国籍、言語、障がい等を理由とするあらゆる差別を防止します。また事業を通じて、社会的に脆弱な立場に置かれている人々の包摂や多様性の尊重に取り組みます。
- 人々の潜在能力・自由の実現に向けたさらなる支援
私たちが事業を通じてKMCのミッションである「地域が経済的、社会的にバランスよく発展し、地域住民が幸福を感じられるような社会の実現」を追求することは、社会的に脆弱な立場に置かれている人々の潜在能力を高め、不当な束縛から自由にすることにつながる可能性があります。私たちは、事業の関係者・受益者との対話を通じて、私たちの事業が社会的に脆弱な立場に置かれている人々の人権の維持にどのように役立っているかを理解し、より一層これを促進できるように努力します。
PDF版KMC人権方針
KMC人権方針取組内容の進捗報告
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