タイ国 ゼロエミッション実現に向けたアルミドロス（残滓）の完全再生及びループ構築事業化調査

タイでは経済発展に伴う工業化の進展により、産業廃棄物の不法投棄などによる環境の悪化が深刻化しています。小川アルミ工業様は、アルミを溶解する際に発生する残滓（アルミドロス）からアルミ成分を回収し、廃棄物をゼロにする技術をお持ちです。本事業では、JICAの委託調査として、日本の製造業の重要拠点になっているタイにおいてアルミニウムのリサイクルループの構築に向けた事業化調査を行いました。

本事業において、当社は以下の支援を行いました。

• 現地の廃棄物処理（特にアルミドロス）、輸出入に関する法規制とその執行状況、ライセンス制度に関する調査と確認
• 日系アルミ素材・加工メーカーからの発生原料（アルミドロス）の質、量、価格等の確認、競合企業の有無の確認
• アルミドロスを扱う現地企業の現状（事業規模、ライセンスの有無、処理ルート、立地条件等）調査、合弁・パートナー候補企業の選定
• ODA事業化の可能性の検討、事業案の策定、提案

調査の結果、タイにおける廃棄物処理と、原料調達には問題がないことが確認されたため、同社はその後同事業の事業化に向けて活動されました。また、本調査の結果をふまえ、その後ベトナムへの進出を決断されました。