ODA 地域産業開発
アルバニア国 小規模農家金融包摂プロジェクト
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期間
2017年10月~2019年9月 -
エリア・対象国
ヨーロッパ|アルバニア共和国 -
クライアント
JICA -
業種
ー -
詳細内容
バルカン半島の中央西部に位置するアルバニアはヨーロッパの最貧国であり、国民の約14%を占める貧困層の大半が農業を生業とする農村部人口です。農業はアルバニアのGDPの約2割を占める重要な産業ですが、農漁業に対して付与された信用額は全体のわずか2%にしか過ぎず、必要な金融ニーズが満たされていません。
こうした課題に対応するため、プロジェクトではアルバニアの農村部で最大の会員ネットワークを持つFED invest貯蓄信用協会をカウンターパート機関とし、2022年6月までの約4年半のプロジェクト期間を通じて「アルバニアの小規模農家の金融包摂を促進し、金融サービスの利用を通じて生計向上を実現する」ことを目指しています。
また、世銀CGAP が提唱する「顧客中心主義アプローチ」をプロジェクトの基本方針に適用しており、FED investの会員(顧客)である小規模農家の声に耳を傾け、そのニーズを満たすための各種の活動を展開しています。
具体的な活動は以下のとおりです。
- 顧客中心主義の実践に向けた組織変革支援:顧客の金融ニーズの把握(調査)、顧客ニーズに基づく新規金融サービスの開発、顧客とのコミュニケーションを改善するための職員研修、顧客中心のマーケティングプランの作成など、組織全体に顧客中心主義の文化を根付かせるための各種技術支援
- COVID19対応のための農業投入材供与:COVID19の影響で困窮する小規模農家に対する緊急支援として、1人あたり40,000アルバニアレック(約40,000円)を上限として総勢1,250名の顧客農家を対象に農業投入材の購入を支援、預金口座の開設を支援の条件とし金融包摂も促進
- 会員農家の金融教育:顧客の金融リテラシー強化のために、家計管理、債務管理、農業会計、多様な金融サービス、デジタルバンキングの5つのテーマの金融教育教材を作成し、職員に対するトレーナー研修を実施(FED invest金融教育ページ)
- 農業サービスセンターの設立と運営:顧客の営農能力の強化に資する各種農業情報(農産品の市場価格、天候情報、イベント情報、栽培技術など)を提供するための農業サービスセンターとオンラインプラットフォーム(ABA Online)の構築・運営を支援
- 最新のITインフラの導入:顧客農家の多様な金融ニーズに対応するため、最新の銀行システムやIT資機材を導入、これにより当座預金や公共料金の自動引落し、インターネットバンキング等のサービスに対応
これら5つの活動の成果として、アルバニアの小規模農家の信用力が向上し、また金融機関のサービス提供能力が強化されることで、アルバニア全国の金融包摂の進展に貢献することを期待しています。当プロジェクトの活動は他の機関の注目も集めており、CGAPのブログでも詳しい支援の内容が紹介されています(CGAPブログ)。
- 顧客中心主義の実践に向けた組織変革支援:顧客の金融ニーズの把握(調査)、顧客ニーズに基づく新規金融サービスの開発、顧客とのコミュニケーションを改善するための職員研修、顧客中心のマーケティングプランの作成など、組織全体に顧客中心主義の文化を根付かせるための各種技術支援
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