社長・部長エッセイ

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【部長シリーズ第23回】農村開発部長:皆さん、コミュニケーションしてますか?

2024年12月

コミュニケーションとは何でしょうか。ごくシンプルに言ってしまえば情報のやりとりです。その目的は様々ですが、ここでは、私たちの業務において、何らかの目的を持ってコミュニケーションするケースを考えてみます。業務におけるコミュニケーションの目的として、ざっと以下のことが思いつきました。

他者と共に何かを創造する(提案書作り、プロジェクト計画作成など)
他者との間で何らかの合意に達する(契約交渉など)
他者に何らかのアクションを起こしてもらう(計画どおりにプロジェクトを実施する)

これら以外にも色々とあると思いますが、とにかく目的を達成するためにコミュニケーションの質や効率を高めたい、他者と良いコミュニケーションをしたいと、とみなさんも思っているはずです。私ももちろんその一人ですが、私はコミュニケーションが苦手で、いつも難しさを感じています。巻頭言を書くにあたり、コミュニケーションの質を上げるためのヒントについて調べてみました。コミュニケーションについて、皆さんの中にも私と同じように感じている方がいる(かも)しれませんが、少しでも参考になれば幸いです。

コミュニケーションの大誤解(堀田秀吾、2022年、大和書房)の第1章は「ムダを無くすほど創造性は低下する」とあります。常に業務の効率性を考え、少しでもムダなことはせず、最短距離で成果を出す!、ことは私たちコンサルタントだけでなく、多くの、いえ今や全ての仕事人に期待されているものだと思っていました。いったいどういうことなのでしょうか。

読み進めると納得できることも多々ありましたので、少しご紹介します。第1章の最初の項は「プライベートを自分から話すと関係性が深まる」ですが、これは頷けました。家族のことや趣味について、カウンターパートやクライアントに話をし、しばしば共通の話題で盛り上がることがあります。そうした方々とはその後も何かと話しやすいので、コミュニケーションの頻度や質が高まる実感があります。ただし、共通の話題をすぐに見つけられれば良いのですが、接点を見いだしづらい相手もいます。相手が興味を持たないぐらいであれば良いですが、その方にとって苦手な話題やタブーなイシューを振ってしまったりすると、一気に空気が冷えるのが分かります。

こうした事態を避けるため、私は相手の関心を持つ話題は何なのかズバリ訊くことが多いです(例「ご趣味はなんですか」と訊き相手の出方を見る)。でもその答えが自分の趣味とかぶるとはかぎりません。その場合、その分野でそれ程語れることはないが、味気のない相づちを打つより多少はマシな返しができる程度の知識があると助かります。そのため普段からできるだけ幅広い分野に関心を持つよう心がけています。ネットサーフィン(死語ですね)で面白いネタを見つけたら、関係する本を1~2冊読むなどです。それでもやっぱり守備範囲の偏りはいかんともしがたく、特に音楽や芸術分野は不心得この上ないので、これらのネタだけは飛んでこないように祈っています。

モルドバのカウンターパートから「ロシアのことは嫌いだけれど、ラフマニノフは良いよね?」と訊かれたときは返答に困りました。簡単に言えば、プライベートな雑談をして仲良くなれば仕事はやりやすくなる、というそれだけのことですが、相手が自分より偉い人だと、プライベートの話を振ることがはばかられるのではないでしょうか。私も気がつけば50代後半。クライアントやカウンターパートの多くはいつの間にか年下になっていました。なので最近は、自分からプライベートな話題を振って相手と親しみを持てる関係作りができるよう心がけています。

引き続き「コミュニケーションの大誤解」から話題を引っ張ってきます。第1章 第2項は「大誤解 全部リモートで事足りる」です。コロナ以降、リモート会議が当たり前になりました。コロナ終息後も、以前なら対面でしていた会議・打合せも今やリモート前提でセットされることが多いのではないでしょうか。今年従事したマダガスカル単独型の業務では、結局一度もクライアントの担当者と対面で会うことなく業務が終了しました。今年の3月から実施しているモルドバの単独型業務では、12月になってようやく担当者とリアルで対面しました。そのときには「いや~、ついにお会いできましたねー」と大いに盛り上がりました。

リモート会議は面談場所に行かなくて済むので楽で良いのですが、物足りない。会った気がしない(会っていないのでこれは当然なのですが)。会って話すとやはり良いね。というリモートとリアルの曰く言いがたい違いについては、皆さんも共感してもらえると思います。

この点については「コミュニケーションの大誤解」でも様々な研究が紹介されていますが、以下のようにまとめてみました。

リモート会議では非言語(表情、目線、声のトーンなど)コミュニケーションによって伝達される情報が大幅に削られる。コミュニケーションから得られる印象は、非言語による情報が重要。また物理的に近い距離にいる方が、心理的にも近くなる。

つまり、同じ場に居て話をすることでコミュニケーションに実感が湧く、ということでしょうか。加えて、前の項でお伝えした雑談がやりづらいことも、リモート会議が物足りない理由の1つでしょう。要件だけ話し合って終わり、のリモート会議だけでは親近感を醸成するのは難しいですね。

コロナ禍では、そうしたドライな会議を日々こなす中で、仕事に対する充実感や満足感がどんどん薄まっていくのを感じました。コロナが下火になってきた2022年から業務での出張が再開されましたが、その際に「やっぱり現場で対面しながらだと仕事が進むし、何よりやってる感が違う」としみじみ思ったものです。

振り返ると、1対1なら2000年ごろからオンラインでビデオ通話ができるSkypeやYahooメッセンジャーなどがありましたが、あまり使われていませんでした。これはやっぱり「ビデオ通話ってそれほどのものでもないな」と、当時のユーザーが感じていたからかもしれません。

ここだけの話ですが、当時お付き合いしていた方が遠方にお住まいでしたので、しばしばYahooメッセンジャーで話をしていました。最初は頻繁でしたが、徐々に頻度は下がり、ビデオは面倒なので切り、とうとうほとんど使わなくなりました。その後程なくしてその方との関係は終わりを迎えたわけですが、それをYahooメッセンジャーのせいにするのは流石に無理があるでしょうか。

他にもこの本にはなかなかに考えさせるトピックが豊富で、面白楽しくコミュニケーションについて考えることができます。最後に、皆さんとの関係を深めることを狙って、少しプライベートなネタを提供して本稿を締めくくります。

コミュニケーションについて私が大きな挫折、危機を迎えた相手は何を隠そう妻でした。結婚して16年、最近ようやく「コミュニケーションとれているかな?」と思えるようになりましたが、娘達が妻とどうコミュニケーションを取っているのかが非常に参考になりました。正に「負うた子に教えられて浅瀬を渡る」というやつです。最近は反抗期を迎え、妻とけんかばかりしていますが。 これからも業務の創造性を高め、家庭の危機を上手く避けられるよう、楽しくコミュニケーションすることを意識したいと思います。

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