社長・部長エッセイ

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「イキイキした」組織づくりを

2007年06月
最近この原稿を書くときは、不思議とミャンマーにいる時が多いですね。今、転々と村を回る旅芸人みたいな毎日を送りながら、いつものように私の頭の中は、直面している仕事の課題-この村はどんな村で、どうしたら伸びていけるのか-と、KMCの「組織づくり」をどうするかという課題が、巡っています。 昨期は就業規則を改訂しました。会社や私自身にとってけっこう大掛かりな作業だったと思います。皆さんに協力、理解いただいたお陰で、なんとか無事に終えることができ、ホッとしています。そしてこれを機に、KMCはセカンド・ギア後期に入ったと考えてください(つまり、組織のあり方がさらに変化していくことを意味しているのですが、これについては後日改めて「第8期活動方針」なりで触れていくことにします)。 規則を決めた以上は、それはそれとしてきちんと守っていかなくはなりませんが、決めたといっても、KMCの成長に合わせて必要になったらまた変えれば良いものですし、変えるべきものです。成長=変化、ということでしょうから。ただもっと大切なことは、「規則」を整えたり変えたりしても、それだけでは組織はうまく動かないだろう、上手に成長あるいは変化できないだろう、ということではないかと思っています。そのことを、就業規則の改訂作業を通じて、特に強く感じていました。 それではKMCにとって、いったい何が組織づくりの「キー」なのか。分かっているようで分からない、具体的にしようとすればするほど見えなくなる、そんなつかみどころのないもの、なんですね、少なくとも私にとっては。 あれこれ考えているうちにハッと気がついたのは、これまで私がやってきたことは、どちらかというと「管理」であって「経営」ではない、ということでした。例えば、規則はもちろん経営に必要なことの一つには違いないのでしょうが、それだけでは経営とはいえない、ということですね。それで、じゃあ、これから「真の経営」をしていくにはどうしたら良いのか、ということを、このところずっと考えているわけです。 今のところ「キー」になるのは、私や社員の人たちが「イキイキ」できるような組織であれば、組織は良い方向に成長していくだろう、その逆であれば組織はいずれつまずく可能性が大きいだろう、ということではないだろうかと思うに至っています。なんだか書いてみると当たり前のようですが、分かっていても実際にはそんな組織ばかりではないですよね。組織によってマネジメントスタイルは様々だと思いますが、この部分をおさえている組織か否か、この部分を追求している組織か否かでその成長ぶりには大きな違いが出てくるはずではないか、と思っています。 人は組織の一員であるとき、長い短いに関わらず、その時間を他の社員と共有するわけですし、人によってはとても長い時間その組織とともにあるわけです。そうなるともう人生の一部、あるいはそれ以上ですよね。そうした時に、やはり自分が「イキイキ」していられるかどうか、一人ひとりにとって、とても重要なことなのだと思います。そんな組織をつくれたら素晴しいこと、だと考えています。 さて、では具体的にどうすれば「イキイキした」組織とすることができるのか。実はまだ良く分かっていません。分からないので、じゃあ皆さんと一緒に考えよう、と思っています。それで私の中では、今期の(あるいはこれからの)KMCの大きなテーマの一つを「イキイキした」組織づくり、にすることにしました。 そう考えるだけで、私は楽しくなってきます。というのは、これまでのKMC、良い面も辛い面も、実は自分がかつて頭に描いていたイメージととても近いなあと感じるからです。昨期の就業規則改訂のプロセスもそうでした。それが今度は「イキイキした組織になる」というイメージを抱き始めたわけですから、それがやがて実現する、と思うとそれだけで半分実現したような気分になるのです。 話を戻して、「イキイキした」組織づくりについてもっと考えてみると、まずKMCにはビジョンがないなあ、と感じます。みんなが何を目的であえてKMCの社員として仕事をしているのか、というビジョンです。みんなが達成に向かって共鳴できるもの、やりがいのあるもの、達成したらとても嬉しいもの、自分の人生において意義のあるもの、そうしたビジョンがまだできていないんですね。 ということで、イキイキした組織づくりに向けて、まずビジョンづくりから始めたいと考えています。
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