第15期を迎えて
今期、第15期は会社を設立してから14年目にあたります。2001年に設立、今は2014年なので14年目と覚えやすい。ではなぜ今は第14期ではなく第15期なのか、ご存じでしょうか。KMC設立当時、JICAにコンサルタント登録をするためには財務諸表直近2期分が必要とされていました。私としては一刻も早く登録したい、それなら半年決算を2回やればよいだろうと考えて、当時の税理士さんにお願いして1年後に2期分を提出したところ、「実は2年分が必要」と言われ、あえなく玉砕、そんな経緯からです。今なら会社設立すぐにでもJICA登録ができるようになりました。今は昔の話になりましたね。そういえば、当時は会社口座をなかなか開設してくれなくて苦労させられた某大手銀行も、今では借りてくれ、借りてくれ、と言ってくるようになりましたし。
さて、いよいよ第15期、KMCにとってはとても大きな変化の年の始まりです。なんだか最近はいつも「大きな変化」といっているような気がしますが、今期は「かなり」大きな変化が訪れると思います。KMCは今、サードギアで走っている、ということは皆さんご承知と思いますが、その車が大きな上り坂に差しかかり始めた、という表現がまさにぴったり当てはまると思います。走るスピードはこれまでと同じ、あるいはもう少し加速するかもしれない、そこにいきなり急坂が現れた、そうなるとアクセルを踏み込んで馬力を出して走り抜けるしかない。そんな状態がこれから2~3年ほど続くように思います。そして、これを走り抜けることができれば、きっとずいぶんと違う景色が見えてくるでしょう。
さてでは、かなり大きな変化とはどんなことか?それは目指すトップギアがどんな状態かを考えてもらうとよくわかります-狙った案件は確実に受注できていて、新しい仕事や分野にも積極的にチャレンジしていて、しかもすべての案件でクライアントが満足するような成果が出せている。その一方で、あちこちの国や社内で大小様々な問題が起きてはいるが、見事に安定的に解決できている。社内はとても忙しくしているけど、コミュニケーションがスムースで、社員はみな周りに気を配りながら動いているので、チームワークもよく、仕事はサクサクと進んでいる。かつ、自分のやりたいことができており、成長していると感じることができる。お互いに健全に切磋琢磨し合っている。その結果社員がみなイキイキしている、そんな状態です。
以前はこんなこと書いてもあまり実感として受け止めてもらえなかったようにも思いますが、今は「今のKMCならなんとかそれもできそう」と、多くの皆さんが感じるのではありませんか?少なくとも私自身は、そんな可能性をますます信じるようになりました。
今期は、各部長それぞれに大きな仕事をお願いしていますし、人材育成チームもタスクフォース化してますます活発にやってもらうようお願いしました(会社として具体的に何にどう取り組むのかは今期の活動計画の中で明確にします)。
そうした活動の結果として、色々なことが整理され、マニュアルやら仕組みやらもたくさんできてくると思います。それによって、やがて、コンサルタントとして、社会人として、KMC社員としての基礎力もつき、会社の品質管理もそれなりにできるようになってくるはずです。
でももっと必要なこと、それは我々個々の意識がそうした組織づくりに向かっている、ということだと思います。そうしたことすべてが、満足できるレベルに至るまでには、相当な馬力と時間が必要と思います。そもそも私自身が、結構な重荷だなあと感じている、というのが率直なところです。その重荷がつらいと思っているわけではありませんが、ますますガソリンが必要になるであろうことは間違いなく、気を引き締めているところでもあります。
さて、上で書いた目指すトップギアの状態、これって実はKMCバリューの実現だということに気が付きましたか?「品格と品質、和と輪、そしてチャレンジ」、まさにそのものです。改めてよくできたバリューだと思いました。皆さんとの合宿での大きな成果の一つですね。だからこれをしっかり意識して着実にやっていくことが、この急坂を登りきるために最も重要なことだと思っています。
今期からは、新たな制度づくりが盛んになったりしますので、色々な形で、皆さんに組織としてのあり方、社員としてのあり方を問いかけることが増えてきます。そんな時、今、会社はサードギアで急坂を上っているところ、皆さんそれぞれのエネルギーが必要とされている時だと思ってください。どのくらい急な坂道だと感じるのか、社員それぞれの立場や意識などで違ってくると思います。でもどんな人でもともかく馬力を出して、この急坂上りを一生懸命ついてきてください。そしてやがて見えるであろう違う景色とはどんな景色なのか、一緒に楽しみにしていましょう。
岡部