社長・部長エッセイ

10億円、さてこれから

2015年02月
売上が10億円を突破した、事務所も移転し倍以上の広さになった、社員も大きく増えた、社内では部制を始め様々な制度が動き出した、ということで、誰が見てもKMCは「成長している」といえる状態にあります。 一方で、成長はしているが、「組織」という点ではまだまだ物足りない、と感じる社員も多いのではないでしょうか。私も同じです。色々なことが整っていない。追いついていない。組織力が発揮できていない。成長が早い、あるいは変化が大きいので、ある程度はやむを得ないとは思いますが、でも決して満足できる状態ではない。さて、ではこれから何をすべきなのか。どんな方向に向かっていけば、満足できるようになるのか。これはひとえに「KMCをどんな組織にしたいのか」という私や皆さんの思いを追求していくことに他なりません。 そんな時、私は常に「原点」に立ち返ります。元々、私は「一流のプロが集まり、お互いに切磋琢磨することで、クライアントに対して超一流のサービスを提供すること」、そんなコンサルティング会社をつくりたいと思ってこれまでやってきましたし、これからもそれが変わることはありません。 ではこの「クライアントに対して超一流のサービス」とは何か。これは「クライアントが我々の仕事によって何らかの気づきや能力を得て、自らの力で物事を進めていけるようになるための支援」であり、「そうした変化を起こせるような存在に我々がなること」が組織として追及すべきことです。我々が考えるクライアントとは、「資金を出してくれる人、企業」しかり、「途上国の最終受益者、受益機関」でもあります。彼らが成長し、自立し、我々の存在を必要としないようになってもらうことが、我々が求める姿なのです。KMCがどんなに成長しても、この「超一流のサービスを提供する」ことと「社内で切磋琢磨する」ことは、絶対にはずせないこと、忘れてはいけない「原点」です。だからKMCの「理念」にもしているわけです。 KMCの良さは「アトホームな会社」だという社員の声を時々耳にします。そのアトホームさ、これも、では、これからKMCは「どんなアトホームさ」を追求していくのか。私が考えるKMCのアトホームさとは、「健全な人間関係の中で、プロとして、社員同士が厳しく切磋琢磨し合える雰囲気」です。「原点」を考えればこれは自明のことでしょう。コンサルタントは、情報を集めてレポートを書いて終わりの世界ではない。「人を変えるためのコンサルティング」、これを現地で誰も頼らずに、やり切らなければならない。それは厳しい世界です。もしそう思えない社員がいるとしたら、まだその領域に達していない、難しさを直面していない、ということです。だから「厳しく、楽しく、夢のある」職場環境、社員同士が育て合える環境が大切だと考えているわけです。 それに反して、どうも最近、社内にぬるいお湯に浸かっているような雰囲気が出てきたように私には感じられてならない。サラリーマン的になっている。結構良い給料をもらっている、あとは自分の好きなことができればよい。だから勉強していない。そこに、ちょっとした危機感があります。KMCはこのまま大きくなってはいけない。満足感が得られない理由の一つはそこにある。 10億円、さてこれからどうするか、私はこれから全社的に「レベルの底上げ」をしようと考えています。第16期は、部制などを始めとする仕組みづくりが本格化します。それとともに、最近できたコンサルタント・ガイドラインをもっと精緻化し、定量化し、そしてそれをしっかりと適用します。ジュニアコンサルタントがもっと自覚を持って自ら必死で勉強するように、そしてコンサルタントがジュニアコンサルタントを責任もって育てるような仕組みをつくりたいと考えています。ジュニアコンサルタントはいつまでもそのポジションにとどまっていてはいけない、stayはあり得ない、「up or out」の組織にしていきます。コンサルタントになることにもっと腹をくくってもらいます。コンサルタントは厳しく優しくジュニアを支援する。「果たして、この人が世の中にコンサルタントとしてデビューできるか、プロとして認めてもらえるか、自分の責任においてそう言えるか」というところまで関わってもらいます。偉そうにふるまっている人もいるけど、あなたも若い時には誰かに育てられたんでしょ。それを今度はお返ししなけりゃね、ということです。 受注したすべての案件で期待される成果を出す、という私たちの目標はそれでようやく達成できるようになるのだと思っています。皆さん、第16期は個々の社員同士の関わり方がより増えてくることになると思います。楽しみにしていてください。そして、ご健闘を祈ります。 岡部
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私たちのチームは常に成長し、変化しあえる仲間を求めています。