ホンジュラスで、2022年10月より信用組合セクターとともに金融包摂の促進を通じた地域開発のプロジェクトを実施しています。（プロジェクト紹介ページ）

本プロジェクトは、現地ではEDIFICAプロジェクトの愛称で親しまれています。EDIFICAはスペイン語で「構築する・築き上げる」という意味の動詞に由来します。また、「信用組合セクターによる金融包摂を通じた経済開発のためのプロジェクト」を意味する”Proyecto para la Economía y el Desarrollo con la Inclusión Financiera a través de las Cooperativas de Ahorro y Crédito”の頭文字でもあります。

EDIFICAプロジェクトの活動は多岐にわたりますが、2024年以降の主要な活動に、マイクロクレジット（小規模事業融資）や金融教育に関する活動があります。ホンジュラスでは、多くの人が家族や個人で小規模な事業や農業を営んで生活してます。特に女性は出産や育児を担うことが多く雇用の機会が限定的となります。そういった中、小規模な事業や農業向けの比較的低金利かつ少額の融資へのアクセスが重要となってきます。本プロジェクトでは、信用組合への能力強化を通じて、マイクロクレジットが必要な人が利用できるようにし、生計向上につなげることを目指しています。

また、信用組合職員が組合員に提供するための金融教育やビジネス研修も開発し、既に8つの信用組合が活用しています。研修では、貯蓄習慣や予算管理に加えて、ビジネスや金融サービスに関するテーマも含めることにより、生計向上も含めた家計改善を目指しています。教材では、ホンジュラスの金融教育が必要な層に合わせた3つのケース（ペルソナ）をベースに作られています。

そのほか、信用組合の店舗のない地域でも取引が可能となる代理店制度の拡大や、担保やクレジットヒストリーのない人でもマイクロクレジットにアクセスしやすい仕組みの構築、起業やビジネス向けの研修の開発など、多岐に渡る事業に取り組んでいます。これらについては次回以降にご紹介します。

マイクロクレジット提供に向けた信用組合向けの研修の様子

家計管理やビジネスをより改善した組合員