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支援は“お金”ではなく“学び”だった ― パラグアイ農家の気づきと成長

2025年09月03日
中南米
パラグアイパラグアイ国 農牧バリューチェーン強化プロジェクト(実施フェーズ)

パラグアイで3年間にわたり実施してきた「農牧バリューチェーン強化プロジェクト」では、トマト、マテ茶、豚肉の3つのバリューチェーンを対象に、さまざまな取り組みを行ってきました。今回から、3回に分けて、それぞれの分野でパイロット活動に参加した現地の関係者の声をご紹介します。第1回目はトマトバリューチェーンです。

トマトバリューチェーン

トマトバリューチェーンでは、「売るための農業」「ビジネスとしての農業」を目指し、SHEPアプローチ[1]の導入を通じて農家の意識改革と販路開拓を支援してきました。

Lilian García de Ferreiraさん(Asociación de Feriantes Carayaó会長)

「最初に『私たちはお金を渡すわけではありません』と言われたときは、正直ちょっとがっかりしました。私たちはプロジェクトから何か支援がもらえるのでは、と期待していたからです。でも最後には、それよりももっと大事なもの、『教育』を提供してくれていたことに気づきました。たとえば、どうやって販売の準備をするか、どうやって商品を整えるか、お客さんへの接し方、コストの計算の仕方などを教えてくれました。私たちがもらったのは『お金』ではなく、『本当に役立つ知識と学び』だったのです。今ではみんなとても嬉しく思っていて、『これからも取り組んでいこう』と全員で決意し、続けていくことに同意しました。」

農家による市場調査

トマト栽培の様子

農家向けワークショップ(2)


[1] Smallholder Horticulture Empowerment & Promotion(SHEP)アプローチとは、2006年から始まったケニア農業省とJICAの技術協力プロジェクトにおいて開発された小規模園芸農家支援のアプローチである。野菜や果物を生産する農家に対し、「作ってから売り先を探す」から「売れるものを作る」への意識変革を起こし、営農スキルや栽培スキル向上によって農家の園芸所得向上を目指すもの。

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