社長・部長エッセイ

心・技・体プラスα

2014年02月
仕事を受ける際、あるいは仕事をしている際には折りに触れて、コンサルタント(あるいは社長)としての成果を出せそうか、あるいは出せているのか、自分自身の点検をしています。その際に、よく、心・技・体それぞれが充実しているかどうかで考えます。 例えば「心」、これは3つの中で言葉にするのが最も難しいのですが、「(業務に臨む自分自身の)心構え」とか「(コンサルタントあるいは社長としての)姿勢」がしっかりしているかどうか、といったことです。自分はこの業務を担うにあたって、相応しい「精神性」を持った人材なのだろうか、しかるべき心構えを持っているだろうか、できているだろうか、という問いかけですね。 次に「技」、これは専門知識やスキルという言葉で置き換えることができます。我々の仕事も含めて、その人がプロであろうとすればするほど簡単な仕事はないと思いますが、その都度、自分にはその業務をプロとして完遂するだけの知識や技を備えているだろうか、あるいは勉強したら何とかなると思えるだろうか、ということを確認します。つまり、業務完了となるまで先が見えているかどうか、その方法や結果、そのための自分の動き方、周りの動かし方を描けているかどうか、結果が見えているかどうか、ということです。 そして「体」、これは字のごとく「体調」あるいは「体力」です。あまり認めたくはありませんが、年を重ねるにつれ、私も体力不足を感じることが多くなってきました。といって、体力づくりに励むほど精進もしておらず、最も自省している部分です。ただ、体力はそうして低下しても、少なくても体調は常にしっかりしていなければなりませんね。 さて、こうして心・技・体それぞれを点検した結果、すべてにさほど問題がないと思えるにも関わらず、なぜか今ひとつノリが悪い、調子が出ない、ということがあります。様々な要因があるのでしょうが、根本的な要因が何なのかは今もって良くわかりません。だから「プラスα」。 このノリが良くない状態を、単純に「忙しい」、「時間がない」という理由で済ませることは慎んでいます。そう思ってしまうことが安易で、現実的、直截的な原因に目をつぶってしまうことになる、と考えているからです。原因をもう少し突き詰めれば、おそらく「(身体が)疲れている」、「仕事にやりがいを感じない」、「特定の人と上手に人間関係がつくれない」、といったことなのだろうと思います。それが自分にしっかりと見えてくればなんとか対処することができます。「忙しい」と考えてそれで納得してしまうと、何も進歩しない。対処も工夫も出てこないんですね。だから魔法の言葉です。これは気をつけなければなりません。 どうやら私自身にとっては、忙しくても、「それなりにチャレンジングな負荷がかかっている状態」が良いノリを維持するのに適している、と分かるようになってきました。本来、面倒くさがり屋で怠け者である故、そうした刺激が必要ということなのでしょう。だから、たくさん仕事があって忙しいことはかえってウェルカム、忙しくないとノリが低下します。もちろん、その忙しさがやりがいに結び付いていることが大切ですが。きっと皆さんも同じではないかと思います。 そのためにも、私の場合は特に「体」に気を使うことなのだろうと思っています。先日、妻と2時間の体操プラス「歩き方」研修を受けてきました。歩く際の身体の節々の使い方一つで、身体がイキイキとしてくること、健康を維持できることを知りました。また、吉本興業で故横山やすし(知らない人もいるでしょうが、元漫才師です)のマネージャーをやっていた女性の講演を聞きました。今は「人々を笑いで幸せにする、元気にする」をモットーに、企業向けの研修講師をしているそうです。その彼女いわく「人は考え方を簡単に変えることはできないが、行動を変えることはできる」そうです。何か悩みがあるとき、無理に考え方を変えようとするのではなく、行動を変えてみることが、前を向くためのコツだそうです。そういえば、私もノリが悪い時、何か難しいことを抱えている時は、あえて外に出て歩いたり、太陽を浴びたりするようにしているなあと納得しました。 要は結果として、どんな難しい局面、難しくなりそうな局面にあっても、自分自身がリラックスできている、高いモティベーションを維持できている、といったことが自覚できれば、心・技・体プラスαがすべて健全に働いているといえるでしょう。それを維持できる術を、我々個々が持っていること、見つけることが、とても大切だと思います。 岡部
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